ラグビーではフォワードのポジションの人達が、スクラムを組みます。
味方同士が協力して、力を一つにして行なうセットプレーです。
初めて見ると、団子になって何しているんだろう？
という反応で間違いありません。
ですが、スクラムで勝敗の優劣が決まるプレーでもあります。
その辺りの解説をしていこうと思います。
スクラムとは何だ？
2019年、ラグビーワールドカップは日本の大活躍により、こんなに盛り上がったのは
初めての事ではないでしょうか。
日本は海外勢と比較すると、体が小さくコンタクトプレーの多いラグビーのような競技には、
とても不利な条件です。
外国人選手も日本代表メンバーに含まれてはいますが、オールジャパンの戦いぶりに
刺激を受けた人は多くいたのではないでしょうか。
ラグビーでよく見かける風景に”スクラム”があります。
この”スクラム”とは一体どういう状況でなされるのか？
スクラムが組まれるには、一旦プレーが止まります。
この時に、何をしているのか分からないので、
ラグビー自体が、よく分らない となってしまいます。
ラグビーをもっと知ってもらうには、非常にもったいない状況ですね。
なぜスクラムをすることになったのか？
誰がどう組むのか？
何をしたいのか？（目的、目標）
スクラムでこれからどんな展開が予想されるか？
スクラムが結果どうなった？
など”スクラム”を知ると、ラグビーが数倍楽しく観戦できるようになります。
自分が監督なった気分で贔屓のチームを応援するのも楽しいです。
周りから「通だね」と言われるかも知れませんよ。
スクラムの人数、掛け声は？
ラグビーは15人でプレーする競技ですが、大きく分けて
フォワード8人、バックス7人で別れています。
スクラムはフォワードの8人で組まれます。
スクラムを分解すると三段に分かれていて、1段目は
3人（フロントロー） 、2段めは2人（セカンドロー）、3段目は3人（バックロー）で構成されます。
レフリーの合図により、スクラムは組まれます。
合図は、3段階に動作を分けて準備されています。
①「クラウチ」〜 しゃがみこんでチームメイトとスクラムの陣形を整える
②「バインド」〜 相手チームと腕を組み両チームとつながる
③「セット」 〜 間合いを合わせて両チームが組み合い勝負が始まる
スクラムを組む上で大切な事は、力が分散しない事！
バインドをがっちりと組んで崩れないようにする。
各チームは普段の練習で、固くパワーのあるスクラムに仕上げてきます。
私は、ファーストスクラム（最初のスクラム）を注目しています。
なぜなら、フォワードが強いチームが勝つ確立が高いと思っているからです。
フォワードが相手チームより劣ると、ディフェンスが多くなり攻撃の機会が少なくなります。
苦しい戦いになり我慢の連続です。
チームに硬いディフェンス力がないと、得点されることになります。
スクラムは、チーム力を測るバロメーターになる訳です。
スクラムは何をしているのか？
スクラムでは基本的に敵、味方のフォワードによりパワー勝負をしている。
お互いが、力の限り押し合いをしてボールの獲得を図っています。
ボール獲得できなくても、力で圧倒できれば精神的に優位に立つことができます。
押し負けしない事でも勝敗のポイントになります。
フォワードの圧力は、目に見えないプレッシャーとなってじわじわと効いてきます。
心理的にきつい展開になり、得点では勝っていても追い詰められているような感じにさえなります。
それほどフォワーの役割は非常に大きく、まさにチームの大黒柱的存在と言っていいでしょう。
またスクラムにおけるパワー勝負は意地と意地の対決なので見ものです。
体重の総重量が多いほうが有利ですが、上手くスクラムを組んだ方が勝ちます。
そこでチーム全体に勢いが生まれ流れが変わったりもするので、スクラムからのプレーは非常に見応えがあります。
スクラムで押し勝った方のプレイヤーの表情からもこれからの試合展開が押せ押せムードに変わる事がわかるかと思います。
スクラムで行われていること
スクラムは、ノックオンなどの相手チームが軽い反則をした時に行います。
この時に、マイボールとしてスクラムにボールを入れる事ができます。
味方が反則をした場合は、相手チーム側のボールとなります。
審判の合図に従いスクラムが完成すると、スクラムハーフ（ＳＨ）というポジションが、
ボールをスクラム内に入れます。
この時ボールはスクラムの真ん中に入れる事がルールです。
スクラム内にあるボールは手で触る事は反則で、足でボールを扱います。
スクラム内に入ったボールを両チームが争奪します。
この時に、力強く相手を押し負かすことで、敵側のボールを奪うこともできるのです。
強いチームほど、相手チームのボールを奪う成功率が高くなってきます。
ボールはスクラムの最後尾まで来ると、フォワードがサイドアタックを仕掛けるか、
バックスにパスを出すか、状況判断を下します。
スクラム後の展開は、得点に絡む流れが大きく変わる局面になることが多く、
注目ポイントでもあるので、楽しんで観戦してみてくだいね。
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